Googleが「やらなくていい」と明言したAI検索対策:llms.txt・文章の細分化・AI専用の構造化データ
AI検索対策として紹介される施策の中には、Googleが公式に「必要ない」と書いているものがあります。llms.txtの設置、文章の細分化、AI向けの書き換え、AI専用の構造化データなどについて、Googleのガイドの記述をもとに整理し、代わりにやるべきことを紹介します。
執筆:Laugh Mind 編集部 監修:柴田 翔太郎(株式会社Laugh Mind 代表取締役)
AI検索対策を調べると、「llms.txtを置く」「AIが読みやすいように文章を細かく分ける」といった施策がよく紹介されています。ところが、その一部について、Googleは公式に「必要ない」と書いています。
根拠になるのは、Googleが2026年5月15日に公開した「Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド」です。6月15日には、llms.txt の扱いを明確にする注記も加わりました。
この記事では、このガイドをはじめとするGoogleの公式の文書をもとに、Google検索(AIによる概要・AIモードを含む)にとって「やらなくていい」ことと、代わりにやるべきことを整理します。
※取り上げるのは、Google検索での扱いです。ChatGPTなど、ほかのAIサービスでの扱いは各社で異なります。
1. llms.txtなど、AI用のファイルを置く
llms.txt は、AIエージェントがサイトの情報を使いやすくするためのファイルの仕様で、2024年9月にジェレミー・ハワード氏が提案したものです。
Googleのガイドは、次のように書いています。
Google 検索(生成 AI 機能を含む)で表示されるようにするために、機械可読ファイル、AI テキスト ファイル、マークアップ、またはマークダウンを新たに作成する必要はありません。Google 検索自体がこれらを使用しないためです。
置いたからといって、Google検索で不利になるわけではありません。ガイドには「Google 検索ではそれらは無視される」とあり、表示や順位には影響しないとされています。ほかのAIサービスのために置くかどうかは自由ですが、Google検索のための優先度は低いと考えてよいでしょう。
2. AIのために文章を細かく分ける
「AIは段落ごとに引用するので、文章を短く区切るべき」という説明を見かけることがあります。しかし、Googleのガイドには次のようにあります。
AI がコンテンツをより深く理解できるようにするために、コンテンツを細かく分割する必要はありません。
あわせて「理想的なページ長というものはありません」とも書かれています。見出しを立てたり段落を整理したりするのは、AIのためではなく、読む人がわかりやすくするためです。
3. AI向けの書き方に書き換える
ガイドには「生成 AI 検索向けの書き方をする必要はありません」とあります。AIのために特別な文体にするよりも、読む人にとってわかりやすい文章で、知りたいことにきちんと答えるほうが大切です。
4. AI専用の構造化データを足す
構造化データについて、ガイドは次のように書いています。
生成 AI 検索に構造化データは必要ありません。追加する必要がある特別な schema.org マークアップもありません。
一方でGoogleは、検索結果の見た目を豊かにする「リッチリザルト」のために、構造化データを引き続き使うことを勧めています。会社情報(Organization)などは、これまでどおり入れておくとよいでしょう。
なお、よくある質問(FAQ)のリッチリザルトは、2026年5月7日以降、Google検索に表示されなくなりました(説明のドキュメントも6月15日に削除されています)。2023年9月には、手順(How-to)のリッチリザルトの表示も終わっています。「FAQの構造化データを入れると、検索結果に質問が表示される」という説明は、今はもう当てはまりません。
5. AIの質問ごとにページを量産する(注意が必要)
AIは、1つの質問から関連する検索をいくつも行います(クエリ ファンアウト)。そこで、「想定される質問ごとにページを作る」という手法が語られることがあります。
しかしGoogleのガイドは、こうした質問ごとのページの量産を、スパムに関するポリシーの「大量生成されたコンテンツの不正使用」にあたるとしています。また2026年5月15日には、Googleのスパムに関するポリシーが、Google検索の生成AIの回答にも適用されることが明記されました。
AIで文章を作る場合についても、Googleは「AI 生成コンテンツを公開する前に、手動でファクト チェックを行い、正確性と信頼性を確認することが重要です」としています。
6. 「AIで上位表示」をうたうツールに頼る(注意が必要)
Googleは2026年6月、外部のSEOツールやサービスについてのガイダンスを公開しました。その中で、注意すべきサービスの例として、「AI エクスペリエンスと検索形式(「AEO」または「GEO」ツールとも呼ばれる)の改善が期待できる」とうたうものを挙げています。そのうえで、次のように書いています。
サードパーティ ツールは、Google の内部ランキング データにアクセスすることも、パフォーマンスを保証することもできません。
ツールやサービスを選ぶときは、成果を保証する言い方や、Googleの内部の情報を使えるかのような言い方をしていないかを確かめましょう。私たちLaugh Mindも、AI検索での掲載や紹介の順番を保証することはしていません。
では、何をすればよいのか
Googleのガイドが最も大切なこととして挙げているのは、「ユニークかつ魅力的で役立つと感じるコンテンツ」をつくることです。そのうえで、次の基本を押さえましょう。
- 検索の技術要件を満たし、ページがインデックスされている
- Search Console の「検索の生成 AI 設定」が「含める」になっている(初期設定は「含める」)
- 会社やサービスの情報が、サイトの中でも外でもそろっている
- お客様が知りたいことに、わかりやすく答えている
- 実績や運営者の情報など、信頼の証拠を示している
具体的な進め方は、中小企業のAI検索対策、最初の30日でやることに、週ごとの順番でまとめています。
まとめ
| よく聞く施策 | Googleの見解 | 代わりにやること |
|---|---|---|
| llms.txt など、AI用のファイルを置く | Google検索は使わない | 本文と会社情報をわかりやすく整える |
| AIのために文章を細かく分ける | 必要ない。理想的なページ長はない | 読む人のための見出しと段落 |
| AI向けの書き方に書き換える | 必要ない | 人にわかりやすく、結論から答える |
| AI専用の構造化データを足す | 必要ない | 会社情報などの構造化データは引き続き入れる |
| 質問ごとにページを量産する | スパムポリシーに違反するおそれ | 役立つページを丁寧につくる |
| 上位表示をうたうツールに頼る | 内部データにアクセスできず、保証もできない | 根拠を示して説明してくれる相手を選ぶ |
AIO・LLMO・GEOといった言葉の違いについては、LLMO・AIO・GEOは何が違う?で整理しています。
参考・出典
- Google 検索セントラル「Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド」 ↗
- Google 検索セントラル ブログ「Google 検索の生成 AI 向けに最適化するための新しいリソース」(2026年5月15日) ↗
- Google 検索セントラル「ドキュメントの更新履歴・最新情報一覧」 ↗
- Google 検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」 ↗
- Google 検索セントラル「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」 ↗
- Google 検索セントラル「サードパーティの SEO ツールとアドバイスに関する Google 検索のガイダンス」 ↗
- Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」 ↗
- 「The /llms.txt file」(llmstxt.org) ↗
この記事の監修者
柴田 翔太郎株式会社Laugh Mind 代表取締役
Webディレクターとして企業サイトやブランドサイトの制作に携わったのち、2021年に株式会社Laugh Mindを設立。企業・採用ブランディングから、Webサイトの制作・改善・運用、AIO・LLMO(AI検索最適化対策)まで、企業の魅力を伝えるための支援を手がける。
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